テンペラ*とは固着材として主に卵を用いた絵具、またはこれによる絵画技法です。*Temperare=混ぜ合わせるというラテン語が語源
ルネッサンス(1500年代)-ヨーロッパではマネ(1800年代)ぐらいまで。一般的にイメージされる”油絵”が登場する前の【古典絵画技法】です。
テンペラのみの絵画〜日本で"油絵"のイメージの印象派まで移行期に、テンペラのみ、または油彩(樹脂絵の具)の両方を使う混合技法が用いられました。
卵を用いることで、耐久性や腐食を心配される方がいますが、今でも、ボッティチェルリ作ヴィーナスの誕生、
をはじめとした1400年代の作品が鮮やかな色合いのまま美術館で見ることができます。
特徴としては、グレーズを重ねることで生まれる深い色合い、黄変や色あせのない堅牢な画面、独特の味わいのある繊細な描写が挙げられます。
フィレンツェの学校で学んだフレスコ(fresco、漆喰を用いた古典絵画技法)でも、制作を行っております。
8、7の工程を繰り返しながら、最終的な色をのせていきます。何日もかけて、少しづつ仕上げます。
根気がいる作業ですが、達成感もあります。
9、影の部分は透明感を残しつつ、油絵の具を主に、最終的な色で決めていきます。細部の描画を終えたら、また全体を合わせ、ようやく完成です!